日本の政府開発援助(Official Development Assistance, ODA)活動の中で重要な位置を占める円借款(有償資金協力)は、これまでほぼ半世紀にわたりインフラ整備を中心に多くの途上国の発展に寄与してきました。平成23年度末における円借款の供与対象国は累計で105か国に達していますが、金額的にはアジア諸国向けが大きい比率を占めています。平成23年度も同様の傾向が見られ、円借款業務を担当する独立行政法人国際協力機構(JICA)が承諾した9,490億円の地域的配分を見ると約8割がアジア諸国に向けられており、ベトナム、インド、フィリピン、バングラデシュ、スリランカが上位ベスト5になっています。